お葬式に関する豆知識を項目別にご紹介致します。
通夜や葬儀は急なことなので、準備が間に合わずマナーを厳密に守れないこともありますが、多くの場合は大目にみてもらえます。 ただし、せめて宗教による違いは間違えないように自前に確認しましょう。
表書き
表書きは毛筆が原則です。筆ペンを利用すると便利です。万年筆やボールペンは不作法とされるため使いません。
どうしても筆が苦手な人は、黒のサインペンで書きましょう。
仏式 | 神式 | キリスト教式 | |
水引 | 黒白、または双銀の結びきり。 | 白一色の結びきり。黒白、双銀も可。 | 十字架などがついた専用袋か、白封筒。 |
表書き(上書き) | 御霊前・御香典 など | 御玉串料・御神前 など | 御花料 など |
表書き(姓名) | 姓名とも | ||
贈る時期 | 通夜・葬式の際に持参 |
中包みの書き方
表面には何も書きません。
裏面の右下に金額を。左下に住所と姓名を書きます。
金額の書き方
旧字体を用いるのがマナーですが、略式でもかまいません。
香典の一般的な金額
亡くなった人 | 一般的な金額 |
祖父母 | 10000円~ 30000円 |
親 | 50000円~100000円 |
兄弟姉妹 | 30000円~ 50000円 |
おじ・おば | 10000円~ 30000円 |
その他の親戚 | 10000円~ 20000円 |
友人・その家族 | 5000円 |
勤務先関係 | 5000円~10000円 |
隣人・近所 | 5000円 |
知人 | 3000円 |
電報を打つ場合
事情があって通夜や葬儀・告別式に参列できないときは、とりあえず弔電を打ちお悔やみの気持ちを伝えます。
遅くとも葬儀の前日までに届くように申し込みます。
弔電の打ち方
弔電の申し込みは、局番なしの115番かNTTの支局、営業所、郵便局で受け付けています。
電話受付は午前8時から午後10時までで、午後7時以降は翌日の配達になります。
インターネットなら24時間受け付けています。
弔問を控えたほうがよい場合
出産間際や体調が悪いときは訃報を受けても弔問は遠慮した方がよいでしょう。
また、高齢であったり、病気療養中の場合も、無理をしてかえって喪家に迷惑をかけることになるので控えましょう。
結婚式と葬儀が重なったときは、弔事を優先させますが、子や兄弟姉妹など家族の結婚式のばあいは弔問を失礼してもよいでしょう。弔電を打って弔意を伝えます。
男性 | 女性 | 子供 | |
通夜 | 最近では通夜にも喪服で参列することが多くなってきていますが、その場合は遺族より格上にならないように注意します。 | 学校の制服、または黒や濃紺など地味な色のブレザーに、ズボンやスカートを合わせるとよいでしょう。 | |
地味な平服、ダークグレー、濃紺、こげ茶色などのスーツ。 | 地味な平服、ダークグレー、濃紺、こげ茶色などのスーツ、ワンピース、アンサンブルなど。 | ||
葬式 |
ブラックスーツ、または濃紺、ダークグレーの無地か目立たないストライプのスーツ。シングルでもダブルでもよい。 ワイシャツは白。ネクタイ、靴、靴下は黒。華美な腕時計ははずす。 勤務先から駆けつけるときは、ネクタイだけを黒か地味な色のものに替える。 |
黒のワンピースやスーツに、黒んおストッキング、黒の靴、バッグが基本。 ほかにダークグレー、濃紺、こげ茶色などでもかまわない。光る素材や透ける素材はいけない。 ボタンの色にも要注意。名句はおとなしめに、アクセサリーは結婚指輪とパールくらいが常識。 |
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四十九日 |
忌明けまでは喪服を着用する。 ブラックスーツに黒のネクタイ、ワイシャツは白、靴と靴下は黒。 |
忌明けまでは喪服を着用する。 黒のワンピースやスーツに黒のストッキング、黒のバッグと靴。 |
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一周忌まで |
ダークグレーや濃紺など地味な色の外出着でもよい。 ただし、喪服を着用する人が多い場合はそれに合わせる。 |
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三回忌以降 |
平服でもよいが、グレーや紺、茶などの地味な色のものを。 光る素材や派手なアクセサリーは避ける。 |
お悔やみの言葉
通夜で遺族と顔を合わせたら、話し込まないで手短にお悔やみの言葉をかけ、弔意を伝えます。
言葉がみつからないときは、目礼だけでもかまいません。
例)
『このたびは御愁傷様でございます。心よりお悔やみ申し上げます。』
『たいへん残念に思います。心より御冥福をお祈り申し上げます。』
『どうぞお力落としのございませんように。』
弔事を頼まれたら
焼香の仕方
立礼の焼香
祭壇に向かって、立ったままで行います。
焼香台の2、3歩手前に進み出て遺族に一礼し遺影を仰いで一礼します。
次に焼香台に進み出て焼香し、合掌します。
焼香後、遺族に一礼してから自分の席に戻ります。
座礼の焼香
順番がきたら次の人に軽く会釈をし、腰を低くして膝をついたままか、腰を低くしたまま霊前に進みます。
祭壇前の座布団に座り、遺族と僧侶に一礼、続いて遺影を仰いで深く一礼します。
座布団に座り、祭壇に向かって合掌してから焼香します。
焼香の手順は立礼と同じ。
回し焼香
人数が多いときや、会場が手狭で移動しにくいときときは、「回し香」になります。
盆にのった抹香と香炉が回ってきたら、軽く礼をして受け取り、自分の正面で、または狭ければ膝の上に置いて焼香します。
焼香を終えたら、次の人に回します。
焼香の手順は立礼と同じ。